ガスコンロのお手入れの方法:後編

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今回は前回に引き続き、ガスコンロのお手入れの方法について紹介していこうと思います。

前回はお掃除をする時の注意や用意した方が良い掃除道具、天板の掃除方法を紹介させていただきました。

まだ読んでいない方は、そちらを読んでから後編に来ていただくと分かりやすいと思います。

・ガスコンロのお手入れの方法:前編 

さて、後編の今回は残りの五徳(ごとく)、バーナー部分、グリル部分、排気口の掃除方法について紹介したいと思います。

正しい掃除方法を守ってガスコンロを大事に使っていきましょう。

今回のポイント
1. 中性洗剤などを使った後は水洗いか水拭きで拭き取ろう
2. 取り外しができる部品の頑固な汚れには重煮洗い
3. 作業前や部品を取り外す前に写真にとっておこう

お掃除:五徳

五徳とはガスコンロのどの部分なのかといいますと、鍋やヤカンなどを直接置くための支持具のことです。大抵色が黒くて、火が出るバーナー周りの爪のような部品が五徳です。

この器具も汚れてしまったら、すぐに拭い去ってしまえば簡単にきれいになりますが、汚れる状況というのは、ガスコンロを使用している時が多いと思います。

使用している場合は熱くなっているのでまず冷ましてから掃除をするようにしましょう。

五徳や汁受け皿を取り外しが出来る製品は丸洗いが出来るので、お手入れがしやすく清潔を保ちやすいです。

拭い去るときに薄めた台所用洗剤を含ませると油汚れもきれいになります。

それでもべたつくようでしたら、重曹を溶かした水に漬け込むと汚れが浮いてくるので簡単にきれいになります。

もし食器洗浄機をお持ちのご家庭でしたら、利用してみることも出来ます。

細かいパーツを持っていたり、複雑な形状だったりすると手洗いが大変なので洗浄機を使うと簡単に済みます。

沸騰

頑固な汚れに重煮洗い

しかし、時間がたったり、焼き付いてこびりついたりした汚れはなかなか落ちません。

このような場合は、「重煮洗い」と呼ばれる方法がおすすめです。

五徳が入るお鍋に水を入れて、水1ℓあたり大さじ3~5の重曹を溶かして、5分程度煮沸しましょう。

鍋以外の方法でしたら、桶や大き目のタッパー、ビニール袋に50~60度前後のお湯を入れて、同じように重曹を溶かして漬け込んでから放置しておきましょう。

この時、他の掃除したい部品も一緒に入れても大丈夫ですが、アルミ製のものは入れないようにしましょう。

アルミはアルカリ性のものに触れると黒く変色してしまいます。

取扱説明書を読んで、素材の確認をしておきましょう。

十分に汚れが浮いたようでしたら、シンクに部品を置いて洗剤を吹き付けて2~3分置いてから、スポンジやいらない歯ブラシなどでこすると汚れが落ちていきます。

この時、熱い場合は火傷に注意してください。煮込む方法の場合は冷ましてからでも大丈夫です。

焦げ付きがひどい場合はクリームクレンザーなどの研磨剤を、くしゃくしゃに丸めたラップを使ってこすると、大変有効的です

ただし、クリームクレンザーなどの研磨剤を使用する時は力加減に気を付けましょう。

研磨力が上がるので傷がつきやすくなります。

全面五徳の場合

古いコンロや外国製のコンロには「全面五徳」と呼ばれる種類の五徳を採用している製品もあります。こちらは取り外しても洗浄機や鍋に入る大きさではありません。

その場合はシンクや大き目の桶などにお湯を貯めて洗ってみましょう。

バーナー部分

このバーナー部分が汚れているとセンサーが反応してしまい、火がつかなくなることがあります。

さらに、穴が目詰まりすると、点火不良や不完全燃焼の原因になることもあるので注意しましょう。

バーナーキャップを取り外したら、竹串や歯ブラシなどで目詰まりを取り除きましょう。

温度センサーや立消え安全装置、点火プラグは片手を添えて布で汚れをふき取ってください。

水をかけて掃除をすると、中の電子部品に水がかかってしまい故障の原因になります。

水で拭きたい場合は、固く絞った布で拭くようにしてください。

グリル

グリル部分

掃除する事が一番大変といわれるのがグリル部分です。

手が届きにくい部分なので汚れが溜まりがちですが、汚れを放置しておくと故障の原因になってしまいます。

特に、油汚れなどは引火する可能性があるので取り除いてしまいましょう。

受け皿や焼き網などの取り外しができるアルミ製ではないパーツならば、五徳と一緒に洗ってしまえば簡単です。

個別に洗う場合は、お湯に漬け置きするか、洗剤をかけて放置して汚れを浮かしてスポンジで水洗いしましょう。

また、フッ素加工の焼き網や受け皿は傷がつきやすいため、タワシやスポンジの固い面は使わないようにしましょう。

取り外しができない部分やグリル庫内は、中性洗剤や水に溶かした重曹を使って洗っていきましょう。簡単な汚れはふき取るだけで十分ですが、頑固な汚れは中性洗剤などを布やキッチンペーパーに含ませて貼り付けて「パック」しましょう。しばらく放置しておくと汚れが浮いてくるのでふき取ってください。

ふき取った後は必ず水拭きをして洗剤や重曹をふき取るようにしてください。

お手入れが終わりましたら、5分~10分空焼きをしておくことで、庫内に汚れが付きにくくなるので今後のお手入れが楽になるので試してみてください。

この時、グリルタイマーやキッチンタイマーなどを使って、必ず消火されたことを確認してください。また、焼き網は取り出してから空焼きをするようにしてください。

ガスコンロ

排気口

排気口カバーは取り外してから中性洗剤で水洗いしましょう。

汚れが落ちない場合は五徳の時と同じようにお湯の中にしばらくつけておくと汚れが浮いてくるので簡単にきれいにできます。

排気口の中も手の届く範囲でいいので掃除をしておくといいでしょう。お手入れ棒を使うと簡単に汚れに届きます。

固く絞った布でふき取ってください。この時、見えにくい部分の掃除は怪我をしやすいので、必ず手袋をしてください。

お手入れした後は

お手入れした後は必ず水気取ってください。

そして、忘れずに正しい位置に取り付けてください。

水気が残ってしまうと、火がつかなかったり故障の原因になったりしてしまうので、必ず乾燥させて、もしくは乾拭きをしてから取り付けるようにしてください。

正しく取り付けていないと事故の原因になってしまいます。

写真を撮っておくと確認しやすい

「どこにあった部品なのだろう」

このようなことが無いように作業の前や部品の取り外し前に写真を撮っておくと、取り付けるときに便利です。

また、掃除前の様子と掃除後の様子を比較することで、どれだけ汚れていたのかを確認することも出来ます。

コンロ掃除

最新のガスコンロの掃除事情

ガスコンロも新しいものは掃除面でも優れているようです。

・丸洗いできる部分が増えた

天板が新しいコーティング技能により水をつけておくだけで汚れが浮かんでくる。

・新機能で手間が減った

小さくて軽い、ワンタッチで外せる五徳やバーナーリングにより、掃除がしやすい。

・汚れない工夫がされている

グリルに蓋がついて油の飛び散りを防いでくれる。

このような機能がついているガスコンロも登場してきています。

掃除しても汚れが落ちないといった場合は、この機会に新規購入を考えてみてもいいかもしれません。

新しいコンロなら掃除も簡単に?

今回のまとめ

今回はガスコンロのお手入れの方法:後編ということで、五徳やバーナー部分、グリル部分、排気口の掃除方法について紹介しました。

前編と合わせてガスコンロの掃除方法について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

ガスコンロは汚れを放置してしまうと汚れがこびりついてしまい、汚れが落ちにくくなってしまいます。

十数年物の汚れだと、上記の方法で掃除しても落としきれないこともあるようです。

そのため、常日頃から細目に掃除して清潔にしておくと、汚れが溜まらず、事故を防止しつつ、ガスコンロの寿命を延ばすことにつながるのです。

普段から掃除することは大変ではありますが、月一で掃除をするようにして清潔を保つようにするといいでしょう。

今回と前回を読んで正しい方法を学んでいただき日々のお手入れにご活用ください。

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