プロパンガスの臭いを嗅いだことはありますか?
プロパンガスは独特の嫌な臭いがします。
ガス器具の周辺でこのガスの臭いがしたらガス漏れをしている証拠です。
今回はガスの臭いについて紹介していきたいと思います。
今回のポイント 1.プロパンガスは安全のために人工的に臭いを付けられている 2.臭い自体に害は無いが、危険性はあるのですぐに連絡をすること 3.ガス漏れが起きた時は慌てずに対処する |
ご家庭で使用されているプロパンガスの主成分である「プロパン」ですが、実は臭いがしません。
ではなぜこのような嫌なにおいがするのでしょうか。
これは万が一ガス漏れ事故が起きた際に、すぐに臭いで気づけるようになっているためです。
ガスは無色透明ですので見た目だけでは気づくことが出来ません。
そのため人工的にガスに臭いを付けるように、法律により定められています。
プロパンガスが家庭用燃料として普及し始めた当初、各地で爆発事故などの重大な事故が発生するようになっていました。
これを重く見た国は事故防止のため、1956年(昭和31年)当時の高圧ガス取締法令を改正し、販売業者の選任可をするとともに、プロパンの充填容器に、ガスの臭いの程度に応じ、「有臭」または「工業用無臭」の票紙を貼るようになりました。
この時はまだ着臭が義務化されたのではなく、臭いがついているかどうかを区別するための措置だったようです。
その後、1962年(昭和37年)に一部の例外を除き、プロパンガスを充てんする際に着臭が義務化されました。
この時の基準は「空気中の混入比率が容量で200分の1である場合において感知できるようなにおい」とされていました。
現在の基準は1000分の1と厳しくなっているようです。
このように普及当時から事故が起きていたため、その対策としてこのように着臭がされるようになったのでした。
上述しましたが、本来プロパンガス自体には臭いがついていないはずです。
ではどのようにこの臭いがつけられているのでしょうか。
これは着臭剤という臭いを添加する薬剤を混ぜることによってつけられています。
また、この薬剤には複数種類が存在し、メルカプタン、テトラヒドロチオフェン、ジメチルサルファイド があります。
この中でも主にメルカプタンが使われていて、玉ねぎが腐ったような臭いがするのが特徴です。
業者により使用する成分が変わってくるようですが、ガス器具周辺でこのような嫌な臭いがしたら注意しましょう。
腐臭というのは食べ物が腐った時に感じる危険を示すサインです。
身を守るために体が敏感に反応するようにこのような臭いになるように調整されているのでしょう。
しかし、着臭剤や臭い自体に危険性はないのでしょうか。
独特の悪臭を持つ着臭剤ですが、人体に対しては無害で、科学的に安定していてガスを燃焼させる時にも干渉しません。
また、燃焼すると臭いも消失するため、ガス器具などに着臭剤の臭いがつくことはありません。
それでは実際に着臭されたガスの臭いがしてきた時に、どのような対応をすればいいのでしょうか。
詳しくは別の記事に書いてありますのでそちらをご参照ください。
今回は気を付けるべきことを簡単にまとめておきます。
これまで書いてきましたが、ガスにはすぐにわかるように臭いがつけられてあります。
もしこのようなガス臭を感じたのならガス漏れの可能性が有ります。
その様な時はすぐに緊急の連絡先かガス会社へ連絡しましょう。
連絡がとれたら、名前、住所、電話番号、現在の場所の目印となるもの、どんな状態なのか伝えます。
緊急先の連絡先は24時間無料で受け付けているので、すぐに連絡を取りましょう。
安全に確認ができるまではガスは絶対に使わないようにし、火気は絶対に近づけないようにします。
換気扇、電池などのスイッチにも絶対触れないようし、電気のスイッチは、切るときも火花がでるので切ることもしないようにします。
すべての器具栓、元栓をすべて閉め、容器バルブも閉めるようにします。
戸や窓を大きく開けて外にガスを追い出すようにし緊急時の連絡先の指示に従い、業者が来るのを待ちます。
ガス警報器の設置は特に義務化されてはいませんが、ガスを使用しているならば安全のために設置しておくと良い装置です。
漏れてきたガスに反応して、警報音や音声が鳴って危険を知らせてくれるため、まだ設置されていないのでしたら、使用しているガスの種類に合わせて設置しておくといいでしょう。
設置する装置の種類にもよりますが、ガス警報器と一口に言っても、感知することが出来るガスの種類は、LPガスなどの燃焼性のガスだけではありません。
一酸化炭素検知器の機能をあわせ持った警報器なら、ガスが不完全燃焼した時に発生する一酸化炭素にも反応するのでより安全です。
特に一酸化炭素は無味無臭で分かりにくく毒性が強いため、対策をしておいた方がいいでしょう。
安全のためにはガス警報器を設置しておいた方がいいことは述べましたが、もし警報器が反応した場合はどうすればいいのでしょうか。
ガス警報器は、ガスの濃度が爆破限界濃度の100分の1に達すると鳴るように設定されています。
そのため警報器が鳴ったのなら、ガス漏れの可能性があるので、すぐに緊急連絡先に電話をしてください。
基本的な対応はなっていない時の場合と同じです。
しかし、警報器を止めるためにガス警報器の電源プラグを抜かないようにしましょう。
電源プラグを抜き差しする時に火花が飛び散ることがありますのでガスに引火する可能性が有ります。
同様に他の電化製品のスイッチには触れないようにしましょう。
他にも外出時や庭にいた時に警報器が突然鳴ってしまうことがあるかもしれません。
その様な時は窓を開け換気し、ガスメーター栓を閉め、ブザーが鳴り止んだ後にガスの元栓やガス栓器具を閉めるようにします。
今回はガスに臭いがついている理由とガス漏れ時の対応方法について紹介させていただきました。
ガスには本来臭いがついていませんが、安全のために分かりやすい臭いがわざわざ付与されています。
これもガスが普及してきた時に事故が多く発生してしまったため、その対策で着臭されるようになりました。
当時のガス関係者の頑張りにより安全性を増すための施策がとり続けられてきたのです。
その安全対策の一環としてガス警報器があります。
ガスを使用しているご家庭ならば安全のためにも設置をお勧めします。
そしてもしガスが漏れてしまったならば、
・ガス会社か緊急連絡先へガス漏れの報告
・部屋の換気をしてガス栓やガス設備のバルブを閉める
・ガス漏れ中は電化製品のスイッチや電気プラグには触らない
これらを守って安全に対処しましょう。
また、連絡をしてすぐに対処してくれる信頼できるガス会社と契約していることも重要です。
契約時に緊急連絡先を渡してくれているガス会社ならば、いざという時にそこに連絡をすればいいですが、サービスが悪い所ですと万が一の時に心配です。
もしも何かあった時のためにも連絡先を確認しておき、教えてもらえてなければ連絡をして確認をしておきましょう。
その時に対応が悪ければ、別のガス会社に契約変更してもいいかもしれません。
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