前回は台所のガスコンロ関係のガス代を節約する方法をお話しました。
今回も前回の続きとして冬のガスの使用量を減らしてガス代を節約するための方法を紹介していこうと思います。
その中でも今回は台所周りでもガスコンロ関係以外について解説していこうと思います。
ガスを使う時に少し意識するだけでも変わってくるので、知識を身に付け実践してみましょう。
今回のポイント ] 1.冬に洗い物でお湯を使い続けると月額3618円!食器洗いだけで! 2.ガスをできるだけ使わない工夫をしてみよう、食器洗浄機はエコでもあるぞ! 3.場合によってはオール電化なども検討してみる |
冬の時期はお湯を使って洗い物をしていると思います。
では具体的にガス代がどれだけかかっているのか気になりませんか?
まずは冬場でお湯を使って洗い物をした場合にかかるガス代についてザッと計算したいと思います。
まずは水の量ですが、東京都水道局のホームページ「水の上手な使い方 | くらしと水道 | 東京都水道局」によると、一般家庭での食器洗いにかかる時間の5分間をずっと水を流しっぱなしにした場合、約60Lの水を使用しているとされています。
また、令和元年度の冬(12月~2月)の水温は東京都水道局のホームページ「トピック第3回 水道水の水温 | 水源・水質 | 東京都水道局」によると
12月 | 1月 | 2月 | |
平均水温(℃) | 11.3 | 9.4 | 10.9 |
とのことなので、12月~2月の平均水温はだいたい10.5℃ということになります。
さらに、食器洗いに使う水の適温は40℃なので、その差は29.5℃になります。
この29.5℃分の温度を上げるためにはプロパンガスを約0.074㎥使う必要があります。
1日3回洗い物をして30日間続けたとしたら約6.7㎥のプロパンガスを消費していることになります。
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会「プロパンガス1m3あたりの料金」によるとプロパンガス1㎥あたりの料金は540円前後とのことなので
冬に1ヶ月お湯を使い続けた時のガス代=6.7㎥×540円=3618円
という計算結果になりました。
おおよその計算結果なので参考程度にしていただきたいのですが、こうして数字で確認してみると結構かかっていることが分かります。
冬場では洗い物の時に水ではなくお湯を使って作業したいですよね。
お湯を使えば汚れが落としやすくなりますので労力も減ります。
しかし、お湯を沸かす時にもガスは使用されています。
そのためお湯の使用量を減らすことがガス代の節約につながるというわけです。
では、洗い物で出来るガスの節約方法について確認してみましょう。
まずオススメしたいのが「溜め洗い」です。
お湯を流しっぱなしにすると使用していないときなどの無駄が多くなります。
「洗い桶」にお湯をためて、その中で洗えば水の量を抑えることが出来、ガス代だけなく水道代も節約することが出来ます。
「洗い」だけでなく「すすぎ」も溜めて置いたお湯を使うことでより節約効果が見込めます。
冬は寒い為、洗い物の際は、給湯器を使用する事も多いかと思いますが、ゴム手袋を使用するなど出来るだけ水を使う事で節約に繋がります。
ゴム手袋は冷たくて水仕事をしている時に使っても効果が薄いと感じている方は、通常の物よりお値段が高いですが、裏地が起毛で暖かいゴム手袋が売られているようなのでそちらを求めてもいいかもしれません。
給湯器の温度設定を少し下げるだけでも、使うガスの量を減らすことができます。
「資源エネルギー庁」の試算によりますと、使うお湯の温度を40℃から38℃に2℃下げるだけで、年間のガス代を1,510円(※)節約できるといっています。
※1回あたり65Lの水を使用、元の水温を20℃と想定、1日2回、年253日行った場合
食器洗浄機は上手に節約してくれます。
食器洗浄機を運転していると中から水音が聞こえてきますし、水を大量に使っているようなイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には一定の水量を効率的に使っているので、手洗いに比べて節水できています。
メーカーや機種などによって変わってきますが、手洗いに比べて使う水の量は6分の1~4分の1程度です。
中には9分の1にまで抑えている製品もあります。
食器洗浄機はお湯を温めるのにガスではなく電気を使っています。
当然、ガスの代わりに電気代がかかりますが、それでも食器洗浄機の方がコストパフォーマンスが高いと言えます。
一般財団法人省エネルギーセンター「ECCJ 省エネルギーセンター / 家庭の省エネ大事典」によると、同じ量の食器を洗った時にかかる費用比較すると、手洗いの場合はガス代と水道代を合わせて年間約22,080円、食器洗浄機の場合は電気代と水道代の合計約14,020円となり、食器洗浄機を使用することで年間約8,060円の節約になるとしています。
前述のように、上記の試算はあくまで簡単に計算したものです。
実際にこれらの方法を試したときに、節約した金額は必ずこの通りにはなるとは限りませんのでご了承ください。
電子レンジや炊飯器という家電製品を使えばその分のガス代が浮きます。
また炊飯器の電気代は、朝の8時にお米を炊いてから夜の18時までの10時間保温したとすると約4円かかるとされています。
ごはんを炊く以外にも、炊飯器をつかったお料理レシピを活用することで節約に繋がります。
温めなおしをする時も鍋にいれたまま火にかけるのではなく、お皿にあけてからラップをして電子レンジを使うことでガスを使用しなくて済みます。火力の調整を失敗して焦がすこともありません。
お湯を沸かす際は、電気ケトルを使えばガス代節約になります。
電気ケトルは、電気を使用しますが「電気料金プラン」によって料金が安い時間帯がありますので、その時間帯にお湯を沸かすと電気代が抑えられます。
上記の電気ケトルの場合と同様に、電気代の安い時間帯にIHヒーターを使うことで光熱費を安く抑えることが出来ます。
場合によってはカセットコンロという選択肢もあります。
カセットコンロのボンベは3本セットで売られているので、温めながら食べる鍋料理などに使用するといいでしょう。
ガスの節約についてお話していますが、本当にガス代を無くしたいのでしたら、ガスを使わないという選択肢、オール電化に切り替えるという方法もあります。
オール電化ならガスを使う機会そのものがなくなるのでガス代の心配をしなくても済みます。
今までガスを使ってまかなっていたエネルギーの分を、全て電気を使って賄うことになりますが、基本的にガス代より電気料金の方が安いので、光熱費が安くなることでしょう。
また、夜間使用など電気料金が安い時間帯に使用することで、更に光熱費を抑えることが出来ます。
しかし、オール電化にするには大規模な工事が必要であり、結構な初期費用も必要になります。
お財布と相談して本当に必要かどうか考えてみると良いでしょう。
また、賃貸物件にお住いの場合は切り替えが出来ないので注意してください。
ガスコンロとIHクッキングヒーターはどう違うのか知りたい方は下の記事で比較して解説していますのでそちらをご覧ください。
今回はガスを節約するうえで、台所周りのガスコンロ以外で使える節約方法についてお話させていただきました。
究極的にはガスを使用しないことが節約になりますが、使用しない事には生活が成り立ちません。
必要なところに使用して、それ以外の余分なところを出来るだけ削るか、効率化して使用量を減らすか、代替え案を使用することで使用しないか。
様々な方法の節約手段がありますが、現在手元にないもので節約するために器具を購入する場合、初期費用と節約した結果の金額を比較して考えて購入するようにしましょう。
今回で3回目のガス代節約術ですがいかがだったでしょうか。
これまでの知識を生かしてガス代を節約してこの冬を体も懐もあったかくして過ごしましょう。