日常生活において水を使わない日は無いと思います。
手洗いや食器洗いで水を出しっぱなしにしていませんか?
無駄にしている部分をまとめてみると、水を結構な量を消費しています。
生活習慣に根付いていないと、意識して節約をしようと思わなければ出来ませんよね。
そんな水道の節約に役立つ節約グッズがあります。
それは「節水コマ」と呼ばれています。
意識しなくとも蛇口に取り付けるだけで、自動的に水の消費量を抑えてくれる便利なアイテムです。
もちろん意識して節水すると節約効果が上がります。
ガスを使用しているお宅では、ガスを使用してお湯を沸かしているはずです。
冬場はお湯の使用量が増えがちなため、お湯の使用量を減らすことで水道代とガス代を節約することが出来ます。
今回は水の節約アイテム「節水コマ」について紹介していきたいと思います。
今回のポイント 1.取り付けるだけで節水が出来る 2.100円程度でホームセンターでも売られている 3.水道局で無料配布している場合もある |
節水コマはその名の通り、水の流出水量を抑えることで節水ができるコマのことです。
通常、水道の蛇口の内部にはコマがあり、水の流れを止めています。
蛇口を回してコマを開くことにより、水が流れ出す仕組みになっています。
そのコマを節水コマに交換すると、通常よりも水の流量が少なくなります。
蛇口から出てくる水の量を抑えることによって節水をしているので、同じ時間水道を開いていても水の消費量を抑えることが出来るのです。
例えば、洗い物や手洗いなどで水を流しっぱなしにする時の水量を抑えることが出来ます。
東京水道局ホームページ「水の上手な使い方」によると、蛇口の開度によっては最大50%の節水効果があるとのことです。
節水コマの取り付け方法はとても簡単ですが分かりにくい時は、東京水道局ホームページ「水の上手な使い方」に図解付きで説明されていますので参考にしてみてください。
用意する道具はスパナと、ピンセットがあると良いでしょう。
①水道のメータボックス内のバルブを右に回して水を止めます。
②蛇口を全開にしてから、スパナ等で「パッキン押さえ」を外して蛇口の上部を取り外します。※スパナを使用の際は、布などをあてて金具に傷をつけないように保護しましょう。
③ピンセット等で古いコマを取り出し、節水コマと交換します。この時、蛇口の上部に節水コマを組み立てた状態で入れると中で外れにくいです。
④スパナ等で「パッキン押さえ」の部分をしっかりと締めなおします。
⑤メータボックス内のバルブを左に回して水が出る状態にして取り付け完了です。
注意点として、組み立てる時に蛇口の頭部を締めすぎると、ハンドルの開閉が重くなる場合があるので気を付けましょう。
また、給湯用の蛇口は流量調整済なので、節水コマの取付けは必要ありません。
取り付けが出来るのは捻ることにより水を出す蛇口のタイプなので、上げ下げするタイプのレバー式の水栓は構造上取り付けることができません。
東京水道局のデータによると、蛇口を90度開いた状態で水を1分間流しっぱなしにすると、通常のコマだと12リットル(※1)使用することになります。
これを節水コマに替えれば出しっぱなしにしていた水量を抑えてくれます。
ただし、節水コマに交換した蛇口でも、全開にすると通常のコマと同じ水量になってしまうため、使い方には注意が必要です。
使い方としては蛇口を90度~150度程度に開くと、節水効果が期待できるようです。
また、東京ガスによるとガスは1日約1㎥、1か月なら約30㎥の節約になります。
これだけ節約した場合のガス代は、基本料金を引いて従量料金を111円(※2)とした場合、1か月で3,330円もの節約になります。
LPガスを使用している場合はこの約2倍近くなります。
注意点として、この金額は地域や時期により料金が変わってきますのであくまで参考程度にしておいてください。
※1引用元:東京水道局ホームページ「水の上手な使い方」
※2東京ガス料金表B表令和2年11月~令和3年1月平均111.15円/㎥より
では、具体的にガス代はどれくらい節約できるのでしょうか。
ここでは食器洗いを「節水コマ無し」の場合と「節水コマを使用した場合」を比較してみたいと思います。
11月の平均水温を14度として、お湯の温度を40度に設定して、5分間食器洗いでお湯を出しっぱなしにした場合の都市ガスとプロパンガスを計算してみます。
節水コマを使用していない時に60Lの水を消費したとして、節水コマの性能を発揮して30Lの消費になったと仮定します。
都市ガスの従量単価は、東京ガス料金表B表の令和2年11月検針分の単位料金は114.95円/㎥なので約115円として計算します。
プロパンガスの従量単価は「一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター 」の2019年10月調査結果から20㎥使用の場合にかかる従量単価は572.5円/㎥なので、約573円として計算します。
【節水コマ無しの場合】
◯都市ガス
26度×60L×0.9÷11,000kcal×115円=14.68円
◯プロパンガス
26度×60L×0.9÷24,000kcal×573円=33.52円
【節水コマありの場合】
◯都市ガス
26度×30L×0.9÷11,000kcal×115円=7.34円
◯プロパンガス
26度×30L×0.9÷24,000kcal×573円=16.76円
都市ガス
14.68円-7.34円 7.34円の節約
プロパンガス
33.52円-16.76円 16.76円の節約
5分間お湯を流しっぱなしにしただけでこれだけのガス代がかかっています。
節水コマの効果がでたらそれが半分になります。
上記の計算は1回分の計算結果なので、1日1回30日間続けると、
都市ガス :30日×7.34円=1ヶ月あたり約220円の節約
プロパンガス:30日×16.76円=1ヶ月あたり約503円の節約
になります。
この他に手洗いなどの水道を使う機会が増えるほど、節水と共にガス代も節約することが出来ます。
さらにLPガスを使用しているご家庭の場合はガス会社を変更することで、1㎥当たりの単価を安くすることで更に節約することが可能です。
・どこで買えるの?
節水コマは、ホームセンターで購入出来ます。
価格は100円~200円程度で販売されており、水道の蛇口などがおかれている部品コーナー近辺にあります。
・水道局に行けば無料でもらえるの?
お住まいの地域の水道局で無料配布されていることもあります。
東京都水道局の場合、各営業所等で無料配布している節水コマは東京都型と呼ばれるもので、一般用蛇口(13mmの単水栓)に取り付け可能です。
・節水コマを交換するタイミング
節水コマはゴムまたは樹脂で作られています。
消耗品なので交換が必要になり、耐用年数は5年程度です。
しかし、各家庭の使用状況などにより耐用年数は大きく異なってきます。
ハンドルをきちんと締めても水がポタポタ垂れてくるようになると、節水コマの交換をしましょう。
これまで紹介してきた節水コマとは違い、「定流量弁」、「流量調整弁」を用いた水量調節が可能な節水バルブのことを節水コマと呼ぶ場合もあります。
通常の節水コマと比べ、使用目的に合わせて水量を調整できるので節水効果が高くなります。
多くの自治体や小中学校、高校などに設置されている節水コマはこちらの節水バルブのことを指します。
この節水バルブは商品によりますがとても効果が高く、「バブル90」という商品は最大95%の節水率を誇ります。
今回は節水コマについて紹介させていただきました。
東京水道局によれば、節水コマは最大で50%の節水効果が期待できるそうです。
特におススメできるご家庭は、蛇口を思いきりひねって水出しっぱなしにして使うお子様のいる場合や、水の使用時間が長いというご家庭の場合は、節水効果が実感できるでしょう。
交換すればいいというお手軽さに加え、交換するだけで水道代やガス代の節約になりますし、水資源の無駄遣いを減らせるので、家計と環境に優しくできます。
ご興味がある方は近くの水道局に問い合わせてみて、無料の節水コマを使用してみてはいかがでしょうか。