LPガス(プロパンガス)を普段から使用している方はガスが止まってしまった時の対処方法について知っていますでしょうか。
今回はガスが止まってしまった時の対処方法について紹介させていただきます。
今回のポイント 1.ガス漏れが原因の場合はすぐにガス会社に連絡しましょう 2.ガスメーターの表示内容によって対処方法が変わる 3.対処方法が分からなければガス会社に連絡してきてもらいましょう |
ガスが突然停止した時にどのような対処をすればいいのでしょうか。
ガス供給設備に備え付けられているガスメーターには異常を検知した時に自動的にガスを遮断する機能が搭載されています。
ガス漏れなどの事故が起きた時に、被害の拡大を抑えるために搭載されている機能です。
この機能が搭載されているからこそ、大地震などの災害に合った時に火事が起こる可能性を抑えることが出来ています。
特に最新のマイコンメーターにはガス警報器や集中監視システムと連携する機能が搭載されているものがあります。
このような防災機能が日々更新され、開発されているため、私たちは安全にガスを使用することが出来ています。
しかし、実際にガスが緊急停止するような状況になった場合、対処することが出来るのでしょうか。
事前に対処方法が分かっていれば、万が一のことがあっても落ち着いて対処することが出来るでしょう。
今回の記事を読んでその対処方法について学んでいってください。
その対処方法についてですが、大まかに分けて2通りあります。
それは「ガス臭がしている(ガス漏れが発生している)場合」と「ガス臭がしない場合」の2通りです。
ガス臭がするということは何かしらが原因で、どこかからガス漏れが発生しているということです。
その様な状況は大変危険な状態にあるため早急な対処が必要になります。
ガス臭がしなくてもガスが停止した場合は何か異常をメーターが検知したのでしょう。
この場合は原因によりますが自力での復旧が可能になる場合があります。
どちらの場合もガス会社に連絡して対処してもらえば復旧出来ますが、ガスが停止した時に備えて確認しておきましょう。
もしガスが停止した時、ガス臭がしているのでしたら、ガス漏れが原因なのですぐに窓を開け換気してガスの元栓を閉めてからガス会社へ連絡をしましょう。
この時、ライターなどの火気の使用は厳禁です。
また、コンセントの抜き差しといった火花が飛び散る可能性のある行動や機械の使用はしないようにしましょう。
ガス漏れには様々な要因が考えられるため自力での対処が難しい場合があります。
そのため、「ガスホースが外れてしまっていた」といった明確な原因が分からない限りは、ガス会社へ連絡してプロに任せた方がいいでしょう。
しかし時にはガス臭がしていなくてもガスが停止することがあります。
その様な時は、マイコンメーターを導入しているご家庭という条件がありますが、メーターの表示を確認することで、ガスが止まった原因が分かるかもしれません。
マイコンメーターの液晶に表示される内容は停止した原因によって変わるため、原因に合わせた対応をすることが出来るようになっています。
その原因の種類によりますが、自力でガスを復旧させることが出来るものもあります。
液晶に表示される内容は「ABC」と「ガス止」や「ガス止P」といったものです。
表示される内容の組み合わせには次のものがあります。
・A○C+ガス止
・○BC+ガス止
・○BC+ガス止P
・○○C+ガス止
それぞれ対応している原因が違いますので確認してみましょう。
原因として考えられるのはガスの長時間使用が挙げられます。
ガスコンロやガスファンヒーターを長時間使用していたり、消し忘れて外出しているとガスが止まってしまいます。
消し忘れは火事等の事故の原因にもなりますので防止するために止まるようになっているのです。
長時間の使用にあたるのは、煮物料理などの時間がかかる料理、ガスファンヒーターをつけっぱなしにしたままにした場合もガスが止まる可能性が有ります。
上記の表示が確認出来たら、ガス器具の状態を確認してみてください。
使用した状態の物を停止して、元栓を閉めてしまいましょう。
原因として考えられるのは、ガス漏れ警報器の作動や、震度5以上の地震、もしくはガスメーターに衝撃があった場合にこの表示になる場合があります。
マイコンメーターには地震などの揺れを検知した時にガスを止める機能が搭載されています。
これを「感震器」と言い、震度5以上の地震を感知した時に作動します。
そのため強い衝撃により誤作動してしまうこともあります。
ガスメーターなどのガス設備の周りに物を置いて崩れたりしないように整頓しておきましょう。
万が一地震が起きた場合は慌てず地震への対処をお願いいたします。
地震の揺れが収まったらガス器具の停止、ガスの元栓の閉鎖をしましょう。
また、ガス漏れ警報器が作動した場合には上述したようなガス漏れ時の対応をしてください。
しかし、まれに虫よけスプレーなどのガスにも反応することがあるため注意が必要です。
警報器の周辺でスプレーなどのガスを使用した製品を使用しないようにしましょう。
この表示は、ガスの供給圧力低下によりガスが遮断された場合に表示されます。
ガスを短時間で一気に大量消費した場合、ガスの供給圧力が低下するためメーターが検知する場合があります。
新しいガス器具を購入して、同時に複数のガス器具を使用しているとこの表示が出るかもしれません。
また、ホームパーティーなどで大量の料理を用意しようとすると普段以上のガス使用量から、この判定に引っかかるかもしれません。
そのため必要以上にガスを使用しないように注意しましょう。
使用しなければいけない場合は様子を見ながらにしてください。
この表示が出た時の対処方法としては、ガス器具の使用を停止し、ガス栓を閉鎖して、すぐにガス会社に連絡してください。
何かしらの異常事態を検知した場合でもこの表示が出てガスが停止することがあります。
その異常事態はガス漏れの可能性が有りますのですぐに連絡をした方がいいでしょう。
この表示は異常なガスの過流量があると出ます。
この過流量とは、何もつけていないガス栓を開けてしまって、ガスが流れっぱなしになった状態になった時ぐらいに検知される異常な量のことです。
そのためこの表示が出るときは、ガスホースやゴム管がガス栓やガス器具から外れている場合や接続されていない状態のガス栓を開けてしまった場合に表示されます。
使用先のガス器具が接続されて無ければ駄々洩れになってしまい、ガス中毒などの事故の原因になってしまいます。
そのためガスホースの接続に問題ないか、ホース未接続のガス栓を空けていないか確認しましょう。
対処方法としてはまずガス栓を閉めて、部屋にこもったガスを換気しましょう。
ガス臭は玉ねぎが腐ったような臭いという悪臭がするためすぐにわかると思います。
その後で原因の対処、ガス栓やガス器具からガスホースが外れているのでしたら、ゴム管もしくはガスホースを再接続しましょう。
ガスが漏れてしまったため、ガス器具の破損やガスホースの劣化が原因のガス漏れと混同しがちですが、ガスの過流量が原因の停止の場合は自力でのガスの復旧が可能です。
器具や設備に支障が無ければすぐに復旧が可能なので、ガス会社のホームページなどにはメーターの復帰手順が掲載されていることがありますので、手順を守って復旧を試みてください。
また、メーター機器の復帰操作時にガスを使用した場合にこの状況になることがあります。
復帰動作時は、動作完了まで待ってからガスを使用しましょう。
ここまでガスが停止する原因について述べてきましたが、実際に停止してしまったら生活に支障がきたしてしまいますよね。
ガス漏れなどの自分の手で対処することが難しい場合はガス会社に連絡するしかありませんが、それ以外のトラブルや地震などでの一時的な遮断の場合は自分の手で再開することが出来ます。
復帰の手順(ガス臭くないとき) ガスが止まって、ガスメーターの赤ランプが点滅していたら、以下の手順で復帰をお願いいたします。 ガス漏れなどの異常がない場合は、復帰してガスが使えるようになります。 ❶すべてのガス機器を止める ※ 屋外のガス機器も忘れずに。 ❷復帰ボタンのキャップを外す 左に回して取り外す メーターガス栓は開けたまま ❸復帰ボタンをしっかり奥まで押し込み、ゆっくり手を離す 赤いランプが点灯した後、また点滅が始まります。 ※ランプが点かないこともあります。 ❹ガスを使わないで3分待つ ランプの点滅が消えていたら、ガスが使えます。 変わらないときは、もう一度 ❶ から。 それでも使えないときは、お客さまセンターまでご連絡ください。 引用元;東京ガス「一般型マイコンメーターの復帰方法」より |
上述してきたガスが停止した原因は、ガス漏れや地震といったガス機器や設備にありました。
ですが、ガスが停止する原因にはまだ他にもあります。
それはガス料金を滞納することによってガスの使用をガス会社が利用停止措置をとった場合です。
この措置を取られてしまうと料金を滞納分、延滞利息も含めて全て支払わないと復旧させてくれません。
停止措置が取られる前に督促状が届き、猶予期間の内に料金を全額支払えば停止することは無いので料金の未払いには気を付けましょう。
この猶予期間はガス会社により変わってくるようですので、ガス会社と契約した時の要綱を確認してみるか、ガス会社のホームページに掲載している場合もありますのでそちらで確認してみるといいでしょう。
ガス代の滞納ついては別の記事として書いておりますので気になる方はそちらも読んでみてください。
今回はガスが止まってしまった時の対処方法について紹介させていただきました。
ガスが停止してしまう原因にはガス漏れも存在するため、ガス臭がしたらすぐにガス会社に連絡して対処してもらいましょう。
地震が来た場合は落ち着いて二次被害を出さないためにもガスの元栓を閉めて避難するようにしましょう。
また、新しいガス器具を購入した場合でも注意が必要です。
ガスホースなどの接続部品がきちんと接続されているかの確認は必要ですし、ガス器具の対応ガス種が現在使用しているガスと合っているかどうかも購入前にきちんと確認しておく必要があります。
都市ガスとプロパンガスでは使用されている成分が違いますので、無理に接続しようとしても、専用の改造が施されていないと構造的に漏れてきてしまいます。
これらを事前に確認したうえで使用したのにガス漏れが発生するのでしたら、ガス器具の方に問題があるのかもしれません。
その様な場合はそのガス製品の販売元のお客様センターへ連絡してみましょう。