ガス器具はガス栓が無ければ使うことが出来ません。
ガス器具には様々な種類があります。
ガスコンロやガス乾燥機といった火や熱を使用した身の回りを快適にしてくれる製品が販売されています。
暖をとるためのガスファンヒーターやガスストーブ、ガスエアコンといったものもあります。床暖房もガスを使ったものもあるのでこちらを使用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
床暖房は違いますが、ガスコンロやガス乾燥機、ガスファンヒーターなどはガス栓にガス栓と接続してガスを供給することで使用することが出来ます。
キッチン周りにはガス栓が既に設置されているでしょうが、ガスファンヒーターやガス乾燥機を設置しようとすると、設置予定場所にガス栓が無ければガス器具を購入しても使用することが出来ません。
そのようなときは設置場所にガス栓を増設しなければなりませんが、どのような手続きが必要なのかご存じでしょうか。
今回はガス栓の増設方法や手続きを紹介していきたいと思います。
今回のポイント 1.近くのガス会社に依頼すれば半日ほどで増設が完了できる 2.ガス栓がまだない場合はガス会社と契約してから 3.見積もりは複数のガス会社からとって比較しよう |
ガス栓というのは家の中にLPガスを使用しているならガスボンベから、都市ガスを使用しているなら都市ガスを家の中に引き込み、ガス器具と接続してガスを供給するために必要なものです。
しかし、基本的にガス器具一つにつきガス栓が一つ必要になるため、ガス栓が足りなければ複数のガス器具を購入したとしてもただの置物にしかなりません。
そのため新しくガス器具を購入する場合やガス栓が無い部屋でも使用したい場合は、ガス栓を新しく増設しなければなりません。
しかし、ガスの取り扱いには危険が伴うため、増設工事には資格が必要になるためDIYといった自力でのガス管の配管やガス栓の交換はしないでください。
無理に設置しようとすれば事故につながってしまうため必ず資格を持った業者に依頼しましょう。
ガス栓の増設方法は、家にガスを引き込んでいる場合と、引き込んでいない場合によって、手続きが若干異なります。
これからガス栓を増設しようと考えている方は、自宅がどちらの条件に当てはなるかを考えて読んでみてください。
既にガス会社と契約済みであり、ガスが引き込まれているならば簡単に増設することが出来ます。
契約しているガス会社やガス工事をしている会社に相談すれば、増設工事をしてもらえるでしょう。
既に家の中にガスを引き込んでいるのならば、引き込んでいるガス管から分岐させることにより必要としている各部屋へと増設することが可能のようです。
この時、床や壁の中を通して設置するためそこそこ規模が大きな工事になることは覚悟しておきましょう。
また、設置する時の長さに比例して工事料金が増加するため注意しましょう。
多くのガス会社で採用されているガス管は「フレキシブル配管」と呼ばれるものです。
このフレキシブル配管は特長的な形状をしており、ステンレス製の薄いパイプにストローの折れ曲がる箇所の様な波付け加工したチューブと、ステンレスの線材を編みこんだブレイドを組合せたホース状の構造をしています。
このフレキシブル配管は柔らかいため壁の裏を通しやすいため、2階や分岐部分から離れた場所でもガス栓を増設する事ができるのです。
また、柔軟性があることは耐震性に優れているということにつながります。
同様に振動にも耐性があり、振動を吸収することで外れることを防ぎます。
さらに、ステンレス製なのでサビにも強いため安全に使用できるガス管だと言えます。
サビに強いので屋外に設置する時にもこのフレキシブル配管が活躍しています。
継手を使わないので素早く施工できるのも、フレキシブル配管の良いところです。
また、ガス器具と接続するためのコネクタパネルも選ぶことが出来ます。
例えば電気のコンセントと同じパネルに組み込んだものを使用すれば、今までの電気関係の製品を使用する感覚でガス器具を使用できます。ガス栓用に壁に穴を開けずにガス栓を設置できるのも魅力です。
他にも配管を延ばさずに、それまで使用していたガス栓のタイプを1口から2口に変更することで使用できるガス器具を増やすという手段をとることも出来ます。
古いガス栓を交換することも出来ますので「古いガス管なので硬くなってしまい動かなくなってしまった」「古くて安全性に心配があるので、新しいものに交換したい」という場合も安心です。
特に古いガス栓は経年劣化により腐食している可能性があり、ガス漏れの原因にもなりうるので確認をして不安ならば交換してしまいましょう。
古いものなると安全装置がついていないガス栓もあるので、安全のためにも交換した方がいいでしょう。
安全装置は大量のガスが一度に流入した時や、ガスコードが切れたり外れたりといった不意の出来事に対して、ガスを自動的に遮断することで万が一の事故を防いでくれます。
現在使用しているガス栓を確認して不安でしたらこの機会に交換してしまいましょう。
ガス栓増設工事には大体半日ほどかかります。
工事が完了すればすぐにガスを使用可能になるので、早めに依頼しておけばガスを使用するのに不便に感じることはないでしょう。
それまでオール電化のお住まいなどでガスを使用したことが無い方の場合は、家の中にガス管は通っていないでしょう。
ガス管が無ければ元のガス栓が無ければ更なるガス栓の増設などできません。
「ガス器具を使用したい」「ガスに乗り換える」といった場合には、地元のガス会社に連絡を取り、契約をしましょう。
この時、良いガス会社が見つからない時は「ガスの安売り王」へご連絡ください。
地域最安値の優良ガス会社を紹介させていただきます。
ガス会社と契約したら、ガスを使用可能にするためにガスの引き込み工事をしてください。
その後は、引き込み済みの時同様に依頼することでガス栓の増設が可能です。
最初のガスの引き込み工事の時にガスの元栓の数を設定しておいてもいいでしょう。
しかし、これはガス会社と契約することが出来る一戸建てを所有しているケースです。
マンションやアパートに住んでいる場合はガス会社と契約しているのは管理組合や大家さんです。
入居者個人で個別にガス会社と契約することは出来ません。
そのためガス栓を増設したい場合は、ガス会社と契約している管理組合や大家さん、管理会社等の同意を取る必要があります。
ガス栓の増設を検討された際には必要に応じて、事前に相談するのが良いでしょう。
ガス栓増設時の料金を決定する要因は主に2つあります。
分岐部分から延びるフレキシブル配管の長さと、ガス器具と接続するためのガス栓増設パネルの種類です。
ガス工事にかかる費用はそのガス会社によって変わってきますので複数のガス会社の見積もりを比較して、依頼するガス会社を決定するといいでしょう。
ガス料金が低いからと言っても、ガス工事にかかる費用も安いという訳ではありません。
もちろんサービスがいいかもわかりませんので、そのあたりもお見積もり時に確認するといいでしょう。
それでは具体的にどれぐらいの費用が掛かるのでしょうか。
「大阪ガス」がHPに掲載している価格表によれば次のようになります。
3メートル未満……22000円(税込み)
3メートル以上6メートル未満……27500円(税込み)
6メートル以上10メートル未満……30800円(税込み)
10メートル以上15メートル未満……36300円(税込み)
上記の価格はガス栓1個、工事材料費および工事労務費が含まれています。
また、使用するガス量が6.98kW(6,000kcal/h)までのガス器具に接続するためのガス管の太さの場合になりますので、これ以上のガス器具を設置したい場合はもっとガス量を増やすことが出来る太めのガス管になるため、その分費用が高くなることが考えられます。
他にも現場状況によりガス管の取り出しや高所作業のための足場組みなどには別途費用が必要になるようですので設置場所を考える際にはその部分も考慮に入れる必要があります。
では、別のガス会社である「京葉ガス」ではどのような価格設定にしているのでしょうか。
「京葉ガス:ガス栓の増設方法」によれば、
ガス栓取替工事費用:11,311円〜(税込)
ガス栓増設工事費用(フレキ工法):24,706円〜(税込)
ガス管が3メートルを超える場合、1メートルごとに2563円(税込)が加算されます。
また、工事環境などの条件により別途費用が掛かる場合もあるため必ずしもこの金額になるわけではありません。
もう1社比較対象として「四国ガス」の場合を見てみましょう。
「>ご家庭のお客さま | ご利用ガイド(お客さまサポート) | ガス栓の増設 | 四国ガス」によれば、
既存ガス栓の取り換え工事:約5,500円(税抜)程度
ガス栓の増設工事(屋内のガス栓から延ばす場合):約12,000円(税抜)〜
※例:アイランド型や対面キッチンからの取り出す場合(配管長さ3m)は11,900円(税抜)
ガス栓の増設工事(屋外のガス栓から延ばす場合):約16,000円(税抜)~
※例;給湯器やガスメーターから取り出して増設した場合(配管長さ5m)は16,610円(税抜)
このようにガス会社により工事費用は一律ではありませんのでよく比較してみるようにしましょう。
今回はガス栓の増設方法や手続きを紹介させていただきました。
ガス栓は意外と簡単に増設することが出来ます。
増設工事にかかる費用はガス管の距離やパネルの種類によって決まりますが、ガス会社によって費用が変わってくるため、見積もりを複数のガス会社からもらうようにしましょう。
もしガス栓を増設されるのでしたら今回の記事を参考にしてみてください。