ガス給湯器「エコジョーズ」の仕組み・導入費用・メリットについて

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ガス給湯器「エコジョーズ(ecoジョーズ)」は、ガスを燃料としてお湯を作り出す仕組みは従来のガス給湯器と同様ですが、エコジョーズはとても熱効率が上がっているため、現在普通のガス給湯器をご使用の場合は、ガス代の節約が可能になります。

今回は、エコジョーズの仕組みやメリット、導入費用、ランニングコストについても紹介していきたいと思います。

今回のポイント
1.エコジョーズはとてもガス代が安い
2.エコジョーズはどのような場所でも設置が出来る
3.設置費用に補助金が出ることがある

エコジョーズ(潜熱回収型ガス給湯器)の仕組み

エコジョーズは、「潜熱回収型ガス給湯器」と呼ばれる従来のガス給湯器とは違った仕組みを持った方式のことを言います。

燃料として都市ガスまたはLPガス(プロパンガス)を使用します。

お湯を沸かす際に出る排熱を、冷水を暖めるために再利用してお湯を作り出す仕組みになっています。

ガス給湯器のお湯を沸かすための加熱時に出る排熱は約200℃と言われています。

従来のガス給湯器ではこの排熱は捨てられていました。

エコジョーズはこの捨てていた熱を再利用することで、従来の物よりも少ないガス量で多くのお湯を沸かすことが出来るようになりました。

エコジョーズの仕組み ガスを燃焼させ、その熱で1次熱交換器内を通過する水を温水に変えます。このときの排気は約200℃~230℃と高温です。エコジョーズは、この排気を活用して二次熱交換器で水を予備加熱します。二次熱交換器であらかじめ温められた水が一次熱交換器へ送られるため、少ないエネルギーでお湯を作ることができます。

引用元:エコジョーズの仕組み|日本ガス協会出典:エコジョーズの仕組み|日本ガス協会

エコジョーズの導入費用目安

節約出来るガス給湯器であるエコジョーズですが従来のガス給湯器にはない機能が追加されているため、導入費用が割高になっています。

普通のガス給湯器の導入費用は約5万円~15万円が目安になっており、エコジョーズの導入費用は、本体費用と施工費用合わせて約15万円~40万円が目安です。

ガス給湯器は種類が様々で、本体価格の値段が安い場合はお湯を沸かせる容量が少なくオート機能などの機能が少ない機種であることが多いです。

エコジョーズを製造しているメーカー「ノーリツ」が販売している中でも様々な機能が盛られているプレミアムタイプである「GT-C2462PAWX BL」のメーカー希望価格は421,000円(税別)ですが、実際には施工業者さんによって半額程度まで割引をしてもらえることもあるようです。

導入を検討している場合は、設置費用も合わせて複数見積ってもらい比較してみるといいでしょう。

エコジョーズのランニングコスト目安

「ランニングコスト」とは設備を維持するためにかかる費用のことです。

エコジョーズの場合は、月々の光熱費や定期点検費用を支払わなければなりません。

エコジョーズの耐用年数は約10年間ですので、5年、10年使用し続けた場合のランニングコストと導入費用のトータルで判断してみてはいかがでしょうか。

電卓

年間の光熱費

従来のガス給湯器のガス代目安が年間約137,000円かかり、エコジョーズを導入すると年間約120,000円となり、年間で16,500円もお得になるそうです。

参照:どのくらいおトクなの?:教えて給湯器 – リンナイの給湯器

ガス給湯器は使う分だけのお湯を沸かす瞬間式なので、放熱ロスやお湯が余るという無駄がありません。エコジョーズはそこからさらに熱効率を上げているのです。そのためお得にすぐにお湯を使うことが出来ます。

定期点検費用

エコジョーズは、2009年(平成21年)4月以降に製造された特定保守製品に指定されています。

そのため法定点検を受ける必要があります

お使いのエコジョーズ機器をメーカーに登録をすると、点検時期になるとお知らせをしてくれるサービスがあります。

法定点検は有償で、費用は9,500円程度です。

参照:点検料金|ノーリツ

法定点検とは 長期間の使用に伴い生ずる劣化(経年劣化)により、安全上支障が生じ、特に重大な危害を及ぼすおそれが高い「特定保守製品」9品目について、「消費生活用製品安全法(消安法)」が改正され、「長期使用製品安全点検制度」が2009年(平成21)年4月1日より施行された点検制度です。

引用元:法定点検について | 製品に関する大切なお知らせ|ノーリツ

エコジョーズの設置スペース

エコジョーズは使用する時にお湯を沸かしているため、オール電化と相性の良いエコキュートが必要とする貯湯タンクはいりません。

エコジョーズ本体は屋外・屋内、戸建住宅・マンション問わず設置ができます。

マンション廊下

機器本体は大容量の24号でも、

幅600×高さ469×奥行き240mm

と従来の給湯器と比べても大幅に変わったわけでもありません。

離隔距離

エコジョーズはコンパクト設計で設置場所を選びません。

しかし、火事を防ぐために周囲に一定の離隔距離が必要になります。

基本的に下記の距離を離して設置します。

場所離隔距離
上方排気口から300mm (不燃材の場合も同様300mm)
前方600mm
後方10mm
側方150mm (不燃材の場合は45mm)

本体からの排気・排熱がありますので窓や出入口などからも離して設置する必要があります。

場所離隔距離
上方排気口から300mm
下方排気口から150mm
前方600mm
側方150mm

設置場所に離隔距離が必要になるのは、火災や不完全燃焼を防止するためです。

台風や大雨から守ろうとカバーをかけたり、給気口や排気口をふさいだりしないようにしましょう。

不完全燃焼の原因となり、ガス中毒事故につながってしまいます。

また、ガス機器はガス工事の有資格者でなければ施行出来ませんので、設置する場合は必ず業者に連絡して依頼しましょう。

給湯器

給湯号数

給湯器本体には給湯号数があり、使用するお湯の量によって番号が変わってきます

番号が大きいほどお湯を沸かすための力が強いものと考えてください。

号数は5号~50号まで販売されています。

5号は台所に設置する小型の給湯専用の機器になので、お風呂の給湯には適しません。

逆に50号は業務用なので一般的なご家庭には過剰になってしまいます。

ご家庭で使用されるなら16号~24号程度で十分なようです。

家族人数給湯号数使い方の目安
1~2人16号シャワーのみや同時使用しない場合
2~3人20号同時使用せず多くのお湯が不要な場合
2~4人24号同時使用など一度に使うお湯が多い場合

エコジョーズを使用するメリット

エコジョーズを導入するメリットには以下のようなものがあります。

お湯切れの心配がない

上記でも述べましたが、エコジョーズは使うたびにお湯を沸かす仕組みですので、お湯切れの心配がありません。

エコキュートなどは貯湯タンクのお湯を使い切ってしまうと再度沸かすために時間がかかり、時間帯によっては割高になってしまいます。

号数が適正ならキッチンとお風呂の同時使用でも、湯量が減ることが無いのはメリットと言えるでしょう。

飲用できる

貯湯タンクがついている場合、沸かしてから時間がたっているため飲用には適しません。

しかしエコジョーズはその都度お湯を沸かしているため、貯湯式と違い清潔なのですぐに飲むことが出来ます。

お茶

水圧が高い

エコジョーズは水圧が高い点もメリットです。

2階でお湯を使用することあっても、問題なくお湯を出すことが出来ます。

スペースが小さくても設置可能

エコジョーズはコンパクト設計なので、設置する場所を選びません。

放熱ロスがなく省エネ

エコジョーズはお湯を作りためておくのではなく、その場で沸かしている瞬間式なので、お湯が冷めていく放熱ロスがありません。

冷えたお湯を再度温めなおすのはエネルギーの無駄であり、環境によくありません。

今回のまとめ

今回は、エコジョーズについてご紹介させていただきました。

ガス給湯器はその場ですぐにお湯を沸かしてくれるため、清潔なお湯をすぐに使用したい時は便利な機器です。

エコジョーズはそんなガス給湯器の無駄を有効活用し、使用するガス量を減らしてガス代を節約し、家計と環境に貢献してくれます。

ご興味がわいたようでしたら、ご家庭で使用されるお湯の量を考えて機器の購入の検討をしてみて下さい。

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