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LPガスの供給の流れについて

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普段何気なく使用されているガスですが、私たちの元まで届くのにどのような道をたどってきているのでしょうか。

今回はLPガスの供給体制について紹介してきたいと思います。

今回のポイント
1.全国にLPガスが備蓄されている
2.輸入されてきたLPガスは全国35か所の基地に貯蔵される
3.災害でも対応できるような仕組みになっている
ガス

LPガスの供給体制について

LPガス(プロパンガス)の日本における供給体制は、4分の3をガス産出国からの輸入と、国内の製油所で輸入した石油の精製から生産とする2つの方法で行われています。

石油の精製から生産したガスの保存をするところを『石油精製基地』と呼ばれ、一方の産ガス国から輸入したガスを保存する施設を輸入基地と呼ばれ、総称して『一次基地』と呼ばれています。

これらを所有している輸入業者と販売業者は、石油備蓄法によって供給連携計画の策定が

義務化されていて、災害時には、計画に基づいて情報の共有・設備共同利用・輸送への協力などが行われるように取り決められています。

LPガスの備蓄体制では、LPガスの備蓄体制はどうなっているのでしょうか。

日本国内において、現在法律で定められている備蓄エネルギーは、石油とLPガスになっています。

日本のプロパンの輸入は、国内の供給量の大半を中東から輸入しているため、中東情勢の影響で国民生活や国民経済に大きな影響を及ぼしかねないことから、安定供給が出来るようにするために、国家備蓄と民間備蓄の整備が進められています。

タンカー

国家備蓄とは何か?

LPガスの場合、輸入量の50日分が民間施設での備蓄、いわゆる民間備蓄が行われていて、40日分に当たる150万トンは国による備蓄、いわゆる国家備蓄がなされています。

2013年の時点で、国内には、茨城県神栖基地・石川県七尾基地・岡山県倉敷基地・愛媛県波方基地・長崎県福島基地の5カ所の国家備蓄基地があり、150万トンのプロパンが備蓄されています。

民間備蓄とは何か

一方、民間の備蓄基地には大きく分けて一次基地・二次基地、そして三次基地と呼ばれることもある充てん所が全国各地に多数あり、備蓄合計が160万トンとなっていて、国家・民間備蓄合わせて310万トンとなります。

この量は、海外からの輸入量の90日分に相当します。

では、それぞれの基地はどんな役割を果たしているのでしょうか。

ガス基地

一次基地(輸入基地)

日本国内に輸入されてきたLPガスは、輸入基地と呼ばれる場所に、液体のまま貯蔵されます。

このような輸入基地や原油を精製してプロパンを生産出荷する施設、石油化学工場タンク設備基地などの総称を、一次基地と呼んでいます。

LPガスは一般家庭用のほかに、自動車用、工業用、都市ガス用、電力用、化学原料用などとして幅広く利用されているため、現在、一次基地が全国に63カ所あります。

このような基地を所有している輸入事業者と販売事業者は、石油備蓄法で供給連携計画の

取り交わしが義務付けられています。

これに基づき供給連携計画は、全国9地域において作成されていて、災害時には計画に基づいてそれぞれの事業者間で情報共有・設備の共同利用・輸送に係る協力などを行うことになっています。

東日本大震災を教訓とし、供給の途絶を防止しつつ、被災地及び避難所等へのLPガス供給が迅速かつ確実に実施できるように整備されています。

日本の一次基地(輸入基地)の所在地輸入基地は全国35カ所にあります。

北海道東北地方/釧路・石狩・勇払・函館・八戸・仙台 

関東地方/根岸・扇島・東扇島・袖ケ浦・富津・日立

中部地方/東新潟・上越・直江津・清水袖師・知多・四日市・川越

関西地方/泉北・堺・姫路

中国四国地方/水島・岡山・廿日市・柳井・坂出・高松・松山

九州沖縄地方/戸畑・福岡・長崎・大分・鹿児島・吉の浦

上記の35カ所に約150万トンを常時備蓄しています。

出荷機能の強化を図るために、4基地に移動式電源車、7基地に専用受電設備を設置して、

大規模災害などの停電時にもLPガスが安定して供給されるようにされています。

ガス気球

二次基地

二次基地とは、輸入基地(一次基地)と呼ばれる、産ガス国から輸入されてきたプロパンを貯蔵する施設から、充てん所と呼ばれるガスボンベ容器に充てんされる施設までの、中継基地のことを言います。

沿岸や内陸に配置されていて、全国の二次基地の数は48カ所になっています。

輸入基地から二次基地への輸送には、コースタルタンカーと呼ばれる沿海船を中心として、500トン~10,000トン級のタンカーを利用して、運搬されています。

形状は球状と枕状のタイプがあり、二次基地に採用されているのは球状が主流です。

充てん所(三次基地)

LPガスは二次基地では常温・高圧タンクで貯蔵されていて、ここからタンクローリーなどに積み込まれて、全国各地にある充てん所へと輸送されます。

全国2,100カ所の充てん所に運ばれたプロパンは、ここでガス容器などに充てんされて、一般家庭用・工業と配送されていきます。

充てん所はLPガスを2~500kgのボンベ容器に小分けする機能があり、一般的には、卸業者が充てん所を所有しているケースが多いようです。

充てん所は1990年代には、全国で2700カ所以上ありましたが、流通コストを削減のために統合再編がされ、現在、全国で約2100カ所存在します。

タンクローリー

配送センター

充てん所でガスボンベ容器にLPガスを充てんした物は、その後配送センターと呼ばれる所に専用トラックなどで配送されていきます。家庭などの需要家へ届けられる拠点となっています。

震災時に活躍したLPガスこのような備蓄により、不測の事態によって海外からの輸入が途絶えたり、地震などの大規模災害発生時にも対応できるような、備えがされています。

実際、東日本大震災の時には、東北・関東地域においてのプロパン供給体制の乱れが発生したために、国家備蓄基地のひとつでもある茨城県の神栖基地に備蓄してあるLPガスが放出され、被災地を中心に供給し、緊急時に対応したという事がありました。

大規模災害発生時などの非常に有効なエネルギーとして注目されているプロパンだけに、

あらためて国家備蓄体制の意義も高まっています。

今回のまとめ

今回はLPガスの供給体制について紹介させていただきました。

LPガスは我々一般家庭の手元までに届けられるまでに様々な場所を通過してきているのです。

また、LPガスは災害時に強いエネルギーとして緊急時のためにも備蓄されていることが分かりました。

災害が多い国である日本であるからこそ、対策として全国に備えられているのでしょう。

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